葡萄沢山の名の由来は、良く分からない。一説には、鉱山やタタラ関連地を見てゆくと葡萄のつく場所が非常に多いとのこと。この付近には鉱山は多く、該当しているかも知れない。一方、ブドウとは東北から中部にかけて多い地名で、ウト、ウツ、ウトウなど窪地を指すものからの転音。或いは、連山、鈍頂の山や丘をいうとあって、山のかたちから名付けられたのかも知れない。
福島飯坂ICで東北道から国道13号線に路線を変え、西に進んだ。徐々に天候が回復し薄日も差してきた。今日はまあまあの登山が出来そうだと感じた。そして途中飯坂町中野付近からは葡萄沢山と思われる山容が現れた。
案内標識の上部に葡萄沢山?が |
しかし、さらに西に進みトンネルを通過するたびに風雪が強くなった。やはり其処が県境の峠道であることを認識させられた。
東栗子トンネルに入る前、明瞭とはゆかないものの葡萄沢山が見られたし、前記のレポートに記されている登山口が右手に見られた。
トンネルを抜けると直ぐ登山口に直行はせず、、先ず山の全体と登るコースをイメージしながら目標を見定めることとした。
山形県の板谷への道から葡萄沢山を望む |
山全容は国道13号線から桧原板谷線を板谷方向に進むと、ハッキリ確認できる。その結果、トンネルの山形側の入り口の南側に駐車し、其処から急斜面を登ることになった。
東栗子トンネルの山形側入り口の南側が登り口に |
カンジキを装着、直ぐ急坂に取り付いたのですが途中で、講師が提唱しているDセーフを適用しメンバーがロープで確保する訓練を加えた。このため相当の時間を要したが、安全性は飛躍的に高
まった。その後は順調に高度を高め、林の中を頂上から西に延びる尾根に到達した。この日は風雪が強く、尾根には大きな雪庇が成長していた。早めの昼食休憩は、安全な雪庇の下で強風を避けてとった。その場所の前には見事なブナ林が広がっていた。
雪庇の下で休憩後 |
再び尾根を登りはじめたが、その尾根は狩り払いでもしているように林と雪庇の間は雪面となっていた。
山頂に続く尾根を登る |
雪庇には近づかないように林との堺を登った。時折西側の吾妻連峰が見られるが、霞んだ墨絵の世界であった。
頂上付近の広い雪原 |
約50分で広い雪原に達した。GPSにより頂上付近であることは確認したが、三角点は雪の中で残念ながら探せなかった。
頂上から福島市飯坂方面を望む |
栗子山系から延びる尾根 |
頂上から東側に下ると、飯坂側の山並みの向こうに福島の盆地、手前には国道13号線が見られた。北側には栗子山系に続く雪庇の張り出した尾根が霞んで見える。天気のわりには展望が良い状態であった。
頂上でメンバーと講師 |
写真撮影後、直ぐ引き返した。
尾根を下山 |
午後になり天候が悪化し始めた。昼食休憩をした場所で休憩し、急傾斜の前で、再びDセーフを適用し、ロープでメンバー相互に結び、安全に下山した。
最後の急坂にかかる手前で |
メンバー:3名と講師
コースタイム:東栗子トンネル西側出口登山口(標高542m)発8:50→9:50Dセーフ訓練10:25→11:22雪庇下昼食(標高750m付近)11:42→12:31葡萄沢山山頂12:43→12:31雪庇下休憩13:19→Dセーフ訓練13:41→東栗子トンネル西側出口登山口着
葡萄沢山へのルート・GPS軌跡 |