泉ヶ岳は現在も仙台市民の山として親しまれておりますが、往時も布袋さんの寝姿とし、恵み豊かな山であったようです。
ところで、筆者も古くからの仙台市民です。泉ヶ岳は中学の山岳部ではじめて登りました。
その頃は、バスを山麓の根白石福岡の旗枠でおり、今は長い坂の自動車道となっている笈坂を歩き、現在の少年自然の家がある泉ヒュッテまで歩き、其処から水神コースで頂上に立つのが一般的だったのです。旗枠から2時間歩きヒュッテ、更に2時間かけて頂上に登ることから,出発時間が遅い折りや、天気の状態では途中引き返すことが屡々でした。
しかしその後、スキー場が整備され、ヒュッテまで仙台市バスが登るようになって仙台市民の山として、より身近なものになったと思います。
私的になりますが、この山で印象深いことは、ヒュッテの前でゴミを焼却しようとして、2回も枯れ草に火が移り、山火事になるのではと心配したことです。幸い、ヒュッテの主人に、助けて頂き大事には至らなかったものの、ショックでした。
登り口駐車場から見る表コース上部から延びる尾根 |
さて、登山計画書に記載されていた表コースは薬師水コースともよばれて、往時から修験の道であり、変化に富んだ険しいコースです。
急勾配濡れた岩を登る |
このコースは、仙台市が配布している「泉ヶ岳山歩きMAP」に書かれているルートは、沢を登るルートですが、実際歩きGPSの記録などで確認しても、尾根を歩くようになっています。
表コース登山口の案内標識 |
参加メンバー |
前日、福祉登山計画書を頂き、このコースを選定されたことに少し驚いたのですが、参加者の総合的レベルが長年の山行で高く、問題がないと判定されたものと思いました。
登山口から見る泉ヶ岳の東面は急斜面が多く、他の登山ルートに比べても大変だと思わせます。
登り口は緩やかですが、林の中急坂になるとまもなく道の両側の大石に先端が擬宝珠型の鉄棒が
埋め込まれている所に着きます。正にこのコースは信心の道であることが分かります。
道両側の大石に先端が擬宝珠型の鉄棒が埋め込まれている |
その後は、巨石の中を歩くことになります。急斜面の巨石を見ると3.11の地震で崩落したのでは
と思いましたが、その様な跡は、あまり分かりませんでした。
急峻な道を登る |
ただ、急な斜面に散在する岩は、不安定な状態であることには変わりがないので、細心の注意を
払って登りました。
胎内岩を迂回して登る |
胎内くぐりは、悪いことをした人は、くぐり抜けられないとのことで、殆どのメンバーは遠慮しました。折角胎内くぐりの脇の道を登りましたが、濡れた大岩があって、通過には持参のロープを使い10分ほど要しました。
この付近はブナは少ない |
少ないように思えました。
当日は気温、湿度が高く、熱中症が心配されたのですが、そのとおり途中参加メンバーの体調が
悪くなり、休息と塩分、糖の補給も合わせた水分摂取をして頂ただきました。
しかし、このコースは岩場を歩くので、ペースを整えることが難しく、回復がかなり遅れる状態でした。
ドウダンの林 |
このためドウダンの林に着き一息つくと、急坂も 少なくなったことから、一定のペースで歩くようにした結果、頂上に着く頃には体調を回復したようです。
帰途は、多くのメンバーが水神コースを選んだが、我々は少年自然の家へ最短となる滑降コースを選んで、下山しました。
歩いた期日:2013/09/14 天気:晴れ
9:46表コース登山口→10:49胎内岩10:57→11:55昼食( 975 m)12:11→12:43泉ヶ岳頂上12:59→
13:11かもしかコース分岐→13:57お別れ峠→14:48駐車場