2013年7月10日水曜日

不亡山のタカネバラを味わい尽くす

 不亡山は別名、御前岳ともよばれる。この御前とは貴人や高位の人、またその妻の敬称とされて
おりますが、この山の長老湖方面からの姿は、まさに気品を感ずる三角の美しい山です。
 昨年も6月末に不忘山~南屏風岳~屏風岳~杉が峰~前山~刈田岳~大黒天へ縦走し、南蔵王に咲く花の種類の多さと美しさに感動しました。その感動を再び味わいたいと思い、先週7月2日、タカネバラが咲く花の山を歩いてきました。
 7月2日の天気予報では梅雨晴れ間が望めると、天気予報を信じて登山したのですが、期待した程ではありませんでした。
 
■硯石から

 硯石からは元南蔵王キャンプ場の中を進みます。

辺りはコナラやカラマツなどが見られますが徐々にダケカンバなどに代ります。道は標高800m付近まではゆったりとした登りですが、其処から1100m付近までは少し急となります。その後再び勾配が緩くなり、1200mの部分的なガレバを登る辺りから急坂となりますが、余り疲れを感じることは無いようです。登山道の付け方が良いのかも知れません。
 花は、黄色のニガナが中心ですがコントラストがハッキリしているオダマキに出会うことができました。

少し登り森林限界に近づくころ、控えめなウラジロヨウラクが見られます。

 黄色いペンキが現れるシロバナニガナが岩の所で見られました。

直ぐ近くにはウスユキソウが咲いています。

コメツツジはそろそろ終わりでしょうか、数少ない白花が印象的です。

足下にはニガナとマルバシモツケソウです。ミヤマヤナギも綿毛を飛散させていました。

■山頂稜線へガレバの花
 標高1300m付近のガレバにはナナカマドが早くも?色づいていました。

更に100m登るとカラマツソウの白い繊細な花弁に疲れを癒されます。程なく今回の目当てとしているタカネバラに合うことができました。

これまで不亡山頂近くで何回か見たのですが、何時もはっとするほど美しいハマナスです。「高貴」「華麗」何と表現したらよいのかすばらしい花です。
 標高1500m付近でコースを外れ、更に歩きにくい火山礫の上を静かに進みます。

風が強いためか樹高は低いのですが、健気に頑張っています。

 その近くには、イワベンケイと思われる草がありました。


そして、砂礫の中の緑の島にはタカネバラとウスユキソウが近接して咲いているのを見つけました。

  暫くガレ場を登って鉛沢の上部、不亡の碑の南側の稜線の下で昼食をとりました。

食事後は、鉛沢上部を横断して冷水沢のを進み、不忘山頂の直ぐ南にでました。


■不忘山山頂から南屏風方向へ
   間もなくして山頂に到着しました。

               
お天気の良い日は南には長老湖が光って見えますし、遠く吾妻山が南西には飯豊連邦、西には朝日連邦、しの北に月山まで眺望できますが、今回は残念ながら見ることができませんでした。頂上北側の小ピークも霧の中です。



 頂上を通過し花の多い南屏風岳との鞍部に向かいます。このころから南屏風岳へ続く稜線がやっと見えきました。


 そして、真っ白なハクサンイチゲ見ながら、下りにかかるとユキワリコザクラの小さな株が見つかりました。
 




 直ぐ下から小学生が列をなして登ってきます。その早さに驚きました。我々もその集団に巻き込まれないように方向転換をして再び不亡山頂上に戻りました。
 
 下山は硯石へ一般的なコースを歩きましたが、そのコースにも我々を見送るようにタカネバラが沢山咲いており、天候が今イチでしたが、不亡山の美しい花を満喫できた「フラワートレック」となりました。


コースタイム:2013/07/02 8:22硯石登山口発(標高743 m)→9:55第一のガレバ休憩(1204 m)
→11:11一般ルートから短縮ルートへ(1518 m)→11:51昼食(1591 m)12:13→不亡山頂上(1705 m)→12:56折り返し点(1689 m)→13:04山頂→13:16不亡の碑(1649 m)→13:22尾根端休憩(1617 m)13:31→15:17硯石登山口着
GPSの軌跡:

天気:曇り  メンバー:講師、他2名


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