2012年6月22日金曜日

花の山”焼石岳”を歩く

焼石岳はこれまで登ったことのない山。すばらしい花の山であることは案内書などで知っておりました。  何時かなんとか登りたいと思っていました。
幸い、6月12日は、天気も北東気流が東北東側に流れるものの、秋田市は曇りから晴れとの予報もあり、中沼や上沼からの見上げた残雪の横岳を拝めるものと思い仙台を出発しました。
しかし、期待とは異なり、登り口の天気は梅雨特有の細かい霧雨と濃いガスが立ちこめるものでした。仕方なく、今日は、途中まで散歩できれば可、花が見られれば良と思い、中沼登山口を出発しました。

当然、雨具を着け、ザックカバーを付けて出発です。登り口の前に案内板がありますが、その脇の暗い植林地の登りが始まります。以外と急な登りです。
中沼を下に見ながら打合せ
 そして少し明るくなると霧の中から中沼が現れます。ここまで50分と標準時間の30~40分に比べるとゆっくりです。そして、上沼から流れてくる中沼の上の方には湿原が広がり、ミズバショウとリュウキンカのお花畑となっておりました。
中沼上部の湿原のミズバショウとリュウキンカ

その反対側にはシラネアオイの群落が見られました。


リュウキンカ
雨で下を向いたシラネアオイ

上沼からの登山道は、雪解け水が流れる沢の状態となります。その上所々には雪が残って歩きにくく、踏み抜き注意をしながら歩かねばなりません。

やっ とつぶ沼からの合流点付近まできたのですが、雪の上の踏み後が不明瞭となり、雪の壁です。かすかに残る踏み後を辿り合流点に向かう道を探したのですが、分 からずGPSで確認したのですが、ずれていることが分かり少し戻りました。少し藪を越し先の雪の壁の上に合流点への道がありました。15分のロスでした。
 分岐から少し歩くとメンバーからエネルギー不足なのでチャージしたいとの要望で、銀明水小屋で休憩とすることにしました。この休憩が講師から問題視され、結局焼石岳登頂を諦めることになりました。銀明水小屋は新しく、その入り口で雨に濡れずに早いチャージをしました。
雪渓での休憩

さて銀明水からは雪渓の上を歩きます。軽アイゼンを装着し、途中木道のところはつま先で傷を付けない様に歩きました。12時近くに別のグループの昼食に付き合って、再び雪渓を登ります。
雪渓には道迷いを回避するため赤く着色されたり、数メータごとに赤布が付けられた笹が雪面に刺されておりました。
チングルマ
ハクサンイチゲ


石ごろ道を歩くようになると姥石平です。ここにはハクサンイチゲ、チングルマ、ミヤマシオガマ、ミヤマキンバイ、ユキワリコザクラなどが広大な花畑を作っておりました。
ミヤマシオガマ

ミヤマキンバエ
ユキワリコザクラ

まさに天上の楽園です。天気が良く焼石岳の山頂が望めたらもっと素晴らしいと想像しながらも13時半になるので下山することになりました。整備はされているものの状態が不安定な登山道や仙台からは遠いものの再度散歩だできればと祈念してひたすら歩き続けました。
今回歩いたコース(GPS軌跡)

コース・タイム:中沼登山口8:55ー9:45中沼9:45ー10:11上沼10:11ー10:35つぶ沼コース合流点近く10:49つぶ沼分岐10:51ー11:21銀明水小屋11:32ー13:15姥石13:15ー13:24東焼石分岐13:24ー14:36銀名水小屋14:36ー14:58つぶ沼分岐14:58ー15:29上沼15:29ー15:54中沼15:54ー16:33中沼登山口

登山日 2012年5月29日   参加者 9名  天候  曇から晴れ
参加メンバー

雑感:姥石平まで登り4時間20分(標準3時間)、下り3時間09分(標準2時間)要した。気象条件や積雪でコースを確かめながらの登山などで多くの時間を費したが、その他にも種々不用な時間があった。その要因を詳しく分析をしなければと思いました。

2012年6月6日水曜日

初夏の安達太良連峰箕輪山・鬼面山を歩く

 箕輪山の名の由来は定かではないが、箕は穀物の脱穀、選別、調整、運搬に使用される農具です。箕の文字は、本来、「其(き)、基」とともに「四角」を意味するとされています。
また、箕輪は、日本国語大辞典では「中部地方以東で、砦(とりで)を中心に発達した村をいう。突出した丘の周囲を取り囲んだ村落が箕の形に似ているところからいう。」と記載されています。筆者が勤務していた宮城県名取市高舘の農業試験研究機関の近くにも箕輪と名付けられた場所がありました。その場所は今熊野神社が祀られている丘陵の北台周辺地域でした。
個人的な推測ですが、箕輪山の名は、丘陵先端の三面が急崖となっている山の形から由来しているものと思われます。
 箕輪山は安達太良連峰の一峯で、標高は、1728mで安達太良山や鉄山よりが高い山です。
野地温泉から鬼面・箕輪山を望む

今回の登山口は新野地温泉口と野地温泉口を吟味の結果、後者とされました。これらの温泉は高度1200mにあり開放的な単純硫黄泉で白濁した野天風呂に人気があります。
旧土湯峠へブナ林の中を登る

 さて、野地温泉ホテル東側の登山口から若葉のブナ林をしばらく登高します。ブナ林を過ぎ旧土
湯峠に近づく前に雪渓が現れました。今年は雪が多いと聞かされていたので、箕輪山までには数多くの雪渓通過を覚悟しなければと思いました。
実際は箕輪山頂上直下の雪渓横断のみでしたが。

峠に近づくと犬を連れた登山者がおりました。私的ですが、我々の八嶋講師が先日のブログで書かれていたくろがね小屋付近での事件を思い出し、少し警戒してしまいました。もっとも犬には口輪がされており、しっかりリードが付けられておりました。
旧土湯峠にて

峠から北西方向に無線の二面の反射板が、東南に鬼面山は良く見えていましたが、箕輪山山頂は雲の中でした。鬼面山までの稜線は風も強くメンバーの殆どはフード付きのウインドブレーカーを着用となりました。
鬼面山からも雲に隠された箕輪山を

鬼面山山頂からは、北の方向に吾妻連峰が雲の間から望まれました。鬼面山からは石の点在する中を急降下します。そして、深く剔られた溝とその縁を歩くことになります。その山道に嫌気がさした頃雪渓が現れます。アイゼンは着用せずに蹴りこみながら慎重に通過しました。
箕輪山山頂直下の残雪に近接して登るメンバー

箕輪山頂上手前で昼食をとり、再び赤土粘土質の溝を歩きます。やっと平坦になり、岩が出てくると山頂です。
箕輪山から鉄山・あだたら山頂を望む

三角点は東に設置されているようですが、雷雲が東側に見られるようになったので、記念写真を撮って、逃げるようにヒメコマツやシャクナゲの間を箕輪スキー場横を横向登山口へと降りました。
箕輪山山頂でメンバー

その山道は鬼面山から箕輪山の間よりは荒れてはいませんでした。途中から横向温泉スキー場への山道を探しながら降りたのですが、県道70号線(福島吾妻裏磐梯線)まで降りてしまい。道路歩きとなりました。高森川渡ったところの送電線巡視路を旧土湯峠を目指して天気が好転し直射日光を浴びながら消耗する250mの登りでした。峠で一休みし、新野地温泉へとブナ林を辿って下りました。

登山日は 2012年5月29日、参加者 7名
天候  曇から晴れ
コース・タイム
野地温泉登山口8:37-9:02旧土湯峠9:06ー9:48鬼面山9:54-11:50箕輪山11:55-13:37横向登山口13:39-14:34旧土湯峠-15:06新野地温泉登山口-15:09野地温泉登山口  総距離 : 11km
コース軌跡はGPSのとおりです。
野地温泉から箕輪山を歩いた軌跡(GPSから)

雑感:昨年地元紙に「山岳愛好家らで作る「高山(たかやま)の原生林を守る会」は、福島市周辺の山岳地帯から採取した雪の放射線量分析し、特に箕輪山東斜面で高濃度の放射性セシウムが検出したとの記事が掲載されました。恐らく今年も高い値で推移していると思います。
この様な心配な状況を作り出した政治家と原子力村は今必死に原子力発電所再稼働に動いています。そんな余計なことはしないでまともな心があるなら、福島の除染作業で汗を流すべきでしょう。

2012年5月21日月曜日

野山ウォークで親ノ倉山・月山池を歩く(2012.5.11 晴れ)






今月発刊のシルバーネット(みやぎシルバーネット)に掲載された記事によれば、
野山ウォークとは、『子供から高齢者まで一緒にゆっくり野山の自然を楽しむこと』を目的に、TOI(東北アウトドア情報センターの略)とシルバーネットが共同でスタートさせたもの。
世界最高峰のエベレスト登山にも成功されている宮城を代表する登山家でTOI代表の
八嶋寛さんが同行する、安心安全の野山散策と記載されております。
5月の連休後の野山ウォークは、初夏の里山をゆっくりと歩きました。
全山、芽吹きの柔らかな薄緑の雑木の中に下草類も成長の勢いを増し、山野草も春の花
々から初夏のものに、山菜も豊富になっておりました。
その中、7名の中高年の参加者と八嶋講師の8名で、今回歩くのは月山池南側の丘陵です。
案内にP2と描かれている月山池西側駐車場を9時40分に出発しサイカチ沼の堰堤近くの
遊歩道(サイカチ沼ガイドマップではもみの木コース)から登りにかかります。
すぐ見つけられるのがセリバオウレンの花が終わったもの、そしてイカリソウです。
セリバオウレンの花の終わったもの
イカリソウ
 マイヅル草、チゴゆり、ヒメシャガなど次々に現れます。遊歩道はよく整備され、林道
よりも管理されているので歩きやすいのですが、多少物足りなく遊歩道の上の踏み跡を
歩いてしまいます。道は次第に愛子と秋保を結ぶ県道に近づき、標高220mのピークと
なります。ガイド地図を見て、今度はこもれびコースを登山口近くまで谷に下ります。
途中には紫のラショウモンカズラと黄花のヘビイチゴなどが見られました。


野山ウォーク

登りのもみの木コースに近づいた地点で、昼食をバッケ山の東屋として,バッケコースに
向かいましたが、十二時を過ぎてしまいました。
 目的地ではないのですが、途中階段の土留め横木に腰掛ゆっくり食事をしました。普段の
山の散歩では食事の時間は多くて20分程度ですが、30分と余裕です。
食事の後、バッケ山を経由して再びもみの木コースを親ノ倉山に向かい、頂上は踏まずに、
タンポポコースを高床式東屋を経由して月山池近くの水鳥コースに合流し、ミステリー隧道で
ミステリー隧道前で

記念写真撮影。月山池西側駐車場に戻りました。タンポポコースと水鳥コースに合流点から
隧道までの間の遊歩道は少し不安定なので慎重に通過しました。
駐車場に戻り整理ストレッチをしていると、堰堤の南側から悠然とカモシカが現れました。
駐車場には釣りをしている人がかなり居るのに怯える様子はなく、堰堤北側からみ晴らし山の
方向に移動して姿を消しました。

コース:GPSの記録を示しました。

コースタイム:9時38分の月山池西側駐車場P2(パーキング2)発→10時48分もみの木
コースからこもれびコース分岐点→11時56分こもれびコースからバッケコースへ登り口→
12時5分バッケコース途中(食事休憩)12時33分発→12時59分親ノ倉山近く→13時04分
タンポポコース高床式あずまや→13時48分月山池南岸の素掘のトンネル→14時15分
月山池西側駐車場P2着
雑感:
サイカチ沼は50年ほど前からハイキングで訪れておりました。
その頃は、愛子駅から歩いて行ったので、周辺の丘陵地を歩くなどは考えておりませんでした。
思い出すと池の周りは鬱蒼とした林の印象があります。そして、20年ぐらい前に愛子から秋保温泉に通ずる県道が開通するなで、車で何回か通りましたが、それほど開発が進んでいたようは思えなかったのですが、今は沼周辺と遊歩道の整備がすすみ、大きい公園のようになってしまいました。この地域には、錦が丘の住宅団地が造られ、ゴルフ場やゼオライト鉱山・工場などの立地がされるなど、変化の大きい地域です。でも、これ以上は変わって欲しくない思いです。

2012年5月5日土曜日

古地図には「えぼしがた山」と描かれた蔵王の烏帽子岳

4月19日の「TOI 山の展示会」展示作業後に
八嶋講師から、「天気が良ければ後烏帽子岳からの屏風岳は素晴らしい」とのコメントに、24日の登山コースは、山の展示会を開催する森の写真館から後烏帽子岳を目指すことにしました。
森の写真館「山の展示風景の一部」

後烏帽子岳へは以前秋に観光道路から股窪・ろうづめ平を経て頂上に至るコースを歩きましたが、このコースははじめてで、特に雪の上を歩く今期最後のチャンスと期待しました。。

スキー場からはリフトが運休中で、4月19日の展示の微調整もあったため、スキー場の無限軌道車で森の写真館のある石子ゲレンゲまで送っていただきました。
森の写真館と無限軌道

登りのスタートは森の写真館から石子ゲレンデを登り、更にチャレンジコースを登って、かもしかリフトの終点までたどり着きます。
忘れていましたが、つぼあしでは不安定なので今回はアイゼンを装着しています。
チャレンジコースを登る


ゲレンデを登りはじめて講師から直ぐ、方向変更の折り返しでの足の位置について指導がありました。「足をクロスさせてはダメで、ハの字キックターンを行うように」とです。このアドバイスの詳しい理由・内容は先日講師著作(2012年)「中高年のための安全登山のすすめ」河北新報出版センターを参照してください。

1時間ほどゲレンデを歩き、かもしかリフト終点から、赤布を付けながら登りはじめました。暫くアオモリトドマツの樹林帯を歩き高度を上げてゆきます。途中スキーの案内標識のような数字の書かれた円形の板が確認できました。

一休み・参加メンバー

程なく前烏帽子岳とスキー場の間の小阿寺沢上部の尾根を歩くようになると頂上です。
頂上は雪が無く、岩が露出していました。山頂は冷たい風が吹き、残念ながら屏風岳をはじめ周囲の山々の標高の高い部分は雲の中でした。ただ、ろーづめ平から南側に広がる秋山沢は、紅葉の錦の華やかさはないのですが、墨絵の深い味わいを示しておりました。
後烏帽子岳から屏風岳・水引入道方面を望む



食事をしながら雲が晴れ、屏風岳から水引入道・馬の神岳につながる雄大な景色が広がるのを
期待し待ちましたが、写真に示すとおり屏風岳の全容は望めませんでした。
勿論、途中他の登山者と会うことはなく静かな山の散歩を楽しむことができました。帰途は付けた赤布を回収しながら順調にえぼしスキー場の駐車場まで降りることができました。

コースは、GPSの軌跡のとおり、その時間は以下のとおりです。
 
えぼしスキー場ゴンドラ終点(森の写真館)9時10分発→10時20分着 かもしかリフト終点休憩10時28分発→ 11時6分着 標高1525m休憩 11時18分発→11時49分着 頂上(1681m)食事 12時21分発→12時32分着1525m 12時37分発→12時57分着  かもしかリフト終点休憩 13時13分発→えぼしスキー場ゴンドラ終点(森の写真館)13時51分着


雑感:

この後烏帽子岳などが属す蔵王は、七世紀、天武天皇の代に大和国吉野の金峯山にあった蔵王権現を祭り、古くから修験道の山として知られたと言われています。
以前から、その金峯山(きんJきんぷさん)の日本最大秘仏・金剛蔵王権現を拝観出来ればと思っていました。4月中旬吉野に行く機会を得ました。
ところが我々一般の非修行者には、蔵王堂の桧皮葺換えの時(約60年に一度)ぐらいしか開帳されていないので、拝観は一生無理かなと思っていましたが、幸運にも仁王門大修理のため特別開帳がされておりました。
からだの青。大地を高く蹴り上げ、逆立ち乱れる頭髪。口の両端から刃のように突き出す牙。
ことごとく悪魔を払う忿怒の形相を現している釈迦如来、千手観音菩薩、弥勒菩薩を本来の姿とする変化身と言われるご本尊金剛蔵王権現三尊を拝観できたのです。
蔵王権現の前で東日本大震災について祈りました。
蔵王山に祭られる蔵王権現については、「山に伏し、野に伏して、自然を、そこに坐す神々を祈る」
という精神文化も有しています。山の散歩をしている者にとってもやはり興味深い哲学です。