2013年3月25日月曜日

大井沢でアンテナ山と呼ばれる地図に名のない山を歩く


朝日山塊と月山を繋ぐ長大な尾根がある。障子が岳など急峻な1000m以上の山々で、
全長30kmに及ぶ。その東側に全長15kmほど、西川町大井沢と大江町柳川を分ける900m程度の山並みがある。その間を寒河江川が朝日から月山方向に流れている。
その中ほどに山形でも有数の豪雪地の大井沢の集落があり、その戸数は100を少し超える程度、人口は300人弱、高齢化率は51%を超えている。
今回講師が選定した山は、その大井沢集落から登る金池山(897.8m)である。
勿論夏道はないが、冬期は危険箇所を除けば歩けると判断し計画された。
中央に2段の稜線となるアンテナ山(大井沢集落の北端から)

仙台を7時に出発し、山形道を経由し大井沢には9時前に到着した。途中辺りを見ていると、山形道の最終インターに近づくにつれ、山の急峻斜面では雪崩の跡が頻繁に確認されるようになった。大井沢へ県道27号線からも急斜面至るところに雪面のクラックや雪崩れで土がむき出しになった所が見られた。
大井沢集落に入り、地元の方に状況をお聞きした。その結果金池山は地元では余り知られておらず、安全面での情報もないとのことであった。寧ろ、地元でアンテナ山と呼ばれている金池山より南の山を薦められた。この山は大井沢地区のテレビの中継・放送している山で、管理のため地元から登っており、安全に歩くことできると説明を受けた。講師はこの薦めに応じ変更することにされた。

ところで、アンテナ山は県道27号線から寒河江川を渡らねば登り口に行けません。寒河江川には幾つか橋が渡されていますが、はじめに案内されたのは、平坦地には珍しい吊り橋でした。橋の床版の板が取り外されており、勿論使用禁止でした。それでも何処かで見たような気がしました。後で調べると先月再放送でみた”おしん”の中のおしんが酒田に帰る時母との別れの場面を撮影した所なそうです。
寒河江川に架かるRC橋から歩き始める

さらに南に行くと幅は4m程度で自動車も通れる程のRC橋があって、そこで寒河江川を渡ることになりました。雪解けの水を加えかなりの水量です。橋を渡った対岸には車の跡はありません。
雪解けで増水中の寒河江川

 歩き出して橋を渡り約1km川沿いの土手沿いに北に進みます。その後水田の様な広原を歩き、教えられた杉林から小さい沢を渡り、急傾斜を登ります。
左が寒河江川沿いの並木山の際まで広がる雪原

雪の状態は、春の粗目で比較的締まりのなく、講師はしっかりした雑木の中にルートをとって行きます。
尾根取り付きまでの登り

程なく尾根に取り付くと、夏道が確認され所々は枯葉の上を歩きました。ワカンジキで落ち葉の道を歩くのは何となく違和感を感じます。そして、はじめの目標の送電線の中継柱のところに着きました。


一息つくとテレビの送信所までは、雪の痩せ尾根を歩きます。
送信所への尾根を歩く

慎重に歩いて、やっと送信所前につきました。


テレビ送信所への登り
大井沢テレビ送信所と送信アンテナ前のメンバー

早い食事をして頂上への尾根を登ります。その頃から、少し天気は良くなるかと思われましたが、風雨が強くなりはじめました。傾斜は頂上に近づくにつれきつくなり、ペースが落ちますが程なく、山形市方向からのテレビの受信アンテナのある頂上に到着しました。
強風と時雨に煙るアンテナ山頂上と南の峰

 頂上でも、天候はガスもかかり視界は悪く、大江町の柳川方向景色はかすんでおり、やっと隣のピークが見える程度で、楽しみにしていた朝日連峰を拝むことはできませんでした。
テレビ送信所付近から寒河江川上流地域と朝日連峰の方向

下山中も西側に見えると思われた障子が岳は見えず、やっとその前の竜ヶ岳が見えるのみでした。
コースタイム:
9:13大井沢萱野RC橋梁発→9:41アンテナ山登り口(標高479m)→10:55大井沢テレビ送信所前
11:06→11:37アンテナ山頂上11:45→12:50アンテナ山登り口
参加者:5名と講師
天気:曇り時々時雨

GPSによる軌跡:
大井沢からアンテナ山(大頭森山の北)へのルート

2013年3月5日火曜日

二月末、冬が終わりに近づく安達太良山を歩く

 安達太良山は筆者が、今から60年近く前、小学校のお父の職場の旅行会に同行させていだだき登った山だ。当時硫黄の採掘をしていた沼尻鉱山から沼ノ平を経由して鉄山へ、馬ノ背、牛ノ背を通って頂上に登った記憶がある。その後も何度か訪れる機会を持った。今回は冬に登れるとのことで、新たな安達太良山の魅力が味わえると期待が膨らんだ。

 26日は寒い2月の中でも好天となった仙台を後に、東北道を南下、福島盆地に入ると
吾妻連峰の山々が一望され、一切経山山腹の煙も見えて、経は最高の山歩きとなるのではと思わせられた。更に南下して、福島市の西に達し、安達太良連峰が見えてくると、北端の鬼面山は見えても、箕輪、鉄山、安達太良山などには雲がかかっている状態で、何故地理的にも近く、標高も吾妻連峰に比して低いのに、違いの要因は何なのか、種々車内で議論したが、明確な答えは?であった。ただ登山口に到着時には、好転していることを期待した。
スキー場登山口の案内標識前で

 あだたら高原スキー場の駐車場で準備をして、当初予定のあだたらエクスプレスのレストハウスに向かった。しかし、残念ながらこの日は風が強くゴンドラ運行は中止と告げられ、勢至平・くろがね小屋経由で山頂を目指すことになった。
 
 歩きはじめは、スキー場の北側(あだたら渓谷自然遊歩道)から、するとスキーパトロールが親切に山の状態等について有意義な情報を教えてくれた。
踏み跡を歩く

既に踏跡があり、標高1100mまでは坪足で歩いた。更に標高が上がれば歩行が不自由になることを想定し、ワカンを装着した。
勢至平を登る

 岳樺、ナラ、ブナなどの林を通過し、勢至(知恵の仏様・勢至菩薩様の略)平に入り、途中休憩をして、さらに湯川に沿って歩き、くろがね小屋を目指した。


徐々に視界も良くなり時折鉄山から延びる尾根が高く聳えているのが見られた。湯川に近づくにつれて、道の北側が急傾斜となり緊張して歩いた。
右側谷が湯川、奥にくろがね小屋が見える

 やっとくろがね小屋に繋がる道に入ると、講師からブレーキがかかり、時間の関係から、くろがね小屋には立ち寄らずに、途中から尾根に上がり、辻の峰を目指す指示がありました。
左の黒い建物はくろがね小屋、手前の雪面を登る

 標高1500m迄登ると、矢筈森の東斜面をトラバースします。ここで講師から注意。「パーティメンバーは前の人と10人分程度の距離を保ち通過すること」理由は全員が一度に雪崩に巻き込まれないようにするためなそうです。
雪の斜面をトラバース

静かに速やかに通過し、辻ノ峰にやっと到着です。そこまで来ると安達太良山の頂上・乳頭山がはっきり見えました。

辻ノ峰でメンバー左奥に安達太良山(乳頭山)
辻ノ峰の案内標識の前にストックをデポし、ピッケルをもって牛ノ背の斜面に下りました。再び登りはじめると所々に岩が露出している斜面となり、その後は乳頭山直下の雪の急斜面となります。
辻ノ峰から頂上尾根途中の岩の露出する場所

夏道は薬師岳からの尾根に続いてますが、今回は途中からショートカットして乳頭の岩山の下にでました。


山頂手前の標識の前で
写真撮影後、強風の中、乳頭山・岩山に登りました。
安達太良山山頂でメンバー

 頂上はさらに風が強く、落ち着いて周辺の写真も撮れません。視界は鉄山が見える程度で、磐梯山や吾妻連峰は見ることができませんでした。

 東は阿武隈山地が広がって見えたが、その先に未だに、そしてこれからも長く福島を苦しめる原子力発電所があることを思い複雑な気持ちになりました。
頂上岩山からの下りは、特に鎖場で岩とピッケルで安全を確保しながら慎重に降下しました。
 帰途は、辻ノ峰分岐から勢至平まで直接下り、順調に下山できました。



天気:晴れ、1300m付近から曇り、風雪
参加者:5名+講師
GPSによる歩いた軌跡

 コースタイム:9:19登山口→9:49烏川→10:02(標高1047 m地点)ワカン装着場所→11:30辻ノ峰とくろがね小屋コースの分岐→11:58くろがね小屋・尾根取り付き分岐→12:52辻ノ峰分岐→13:32安達太良山山頂→14:13辻ノ峰分岐→14:58辻ノ峰・くろがね小屋コースの分岐→15:54登山口(スキー場)